ライトキッズの日常

~ 岡山にある障害児通所支援事業所の日々の活動記録 ~

MENU

ライトキッズでの過ごし方 Part.2

~前回のお話~

前回の記事では自閉スペクトラム症の特性についてのお話と、その特性を留意した視覚支援について書きました。

Part.1はこちらから

 

Part.2では1日の活動の流れをどのようにお子さんに伝えているのか、お話したいと思います✨それではどうぞ~!!

 

1日の流れをどうやって伝えているの?

何をするのか、具体的に理解できるように来所されるお子さんたちに対して、事業所全体のスケジュールを提示し、さらにお子さん一人一人の個別スケジュールを提示しています。

全体のスケジュールはリビング中央のホワイトボードに示しています。

個別スケジュールは確認場所(トランジッションエリアと呼んでいます)を設け、スケジュールをこなしたら確認しに行き、次のスケジュールへ移るようにしています。
場所が固定されているので、予定が分からなくなった時にそこに行けば何をするのか確認できるようにしています。また、手帳スタイルのスケジュールで、活動毎に自分で持ち運んで確認するお子さんもいます。

 

f:id:litekids:20220303145704j:plain
f:id:litekids:20220303150314j:plain
f:id:litekids:20220303151857j:plain
左から全体スケジュール、個別スケジュール、手帳型スケジュール

 

スケジュールカードはその活動をこなした後で剥がし、フィニッシュポケットに入れ、次の活動に移ります。また、カードを「裏返す」事で次の活動に移るお子さんもいます。本人が分かりやすいやり方で、本人自身でその活動を終わらせ、次の活動に移るようにしています。

f:id:litekids:20220303152359j:plain

活動が済んだら、自分で裏返して次の活動へ移ります。

 

いずれの場合でも、「自分で予定を確認して動く」ことができるように、共通してスタッフからは「スケジュールを確認してね」と声をかけるようにしています。

また、「1日の流れ」ということで来所から降所までのスケジュールを1度に提示してしまうと、情報量が多すぎて何処を見て良いか分からなくなるお子さんも中にはいます。お子さんの理解度に合わせて、1度に提示するスケジュールの数を調整しています。(来所から「手洗い→トイレ→おやつ」までを提示し、おやつが済んだらそれ以降のスケジュールカードを貼っておくといった具合です)

 

最後に~目で見て分かるスケジュール~

スケジュールの視覚支援について記述しましたが、これらは特別なことではないと浮田は思っております。お子さんの生活圏でいえば、小学校の時間割。これも立派な視覚支援ですし、社会に目を向ければ道路標識トイレのマークなども我々が視覚で判断できる情報として、あらゆる場所にあると思います。また、大人になれば多くの方が自分の予定は手帳やカレンダーに書き込んで自分で管理するものだと思います。仕事の面では、例えば「◆日の○時から取引先との打ち合わせがあるから、△時に待ち合わせ場所に着くように会社を出る。打ち合わせの3日前に資料を完成させて上司に目を通してもらう」。プライベートでは「友達と遊ぶ日は○日。◆日は家族と出かける日だから終日予定を入れずにおこう」など…何もせず全てを覚えておける方はあまりいないと思います。だから手帳などに予定を書き込んで後で見返せるようにしておき、ダブルブッキングが起きないようにしたり、予定を詰め込みすぎて心身ともに疲弊しないようにしたり、スケジュールの調整をしていますよね?これもある意味、自分自身への視覚支援だと思います。(浮田はi phoneのカレンダーに予定を入れています。常に持ち歩くものなのでどこでも確認できて便利です✨)

分かりやすく1日の流れを伝える事で、お子さんがストレスなくライトキッズで過ごしてほしいとスタッフ一同思っております。
また、幼少期から「スケジュールを確認して動く」事が身につく事で少し遠い将来、社会に出た時のスケジュール管理に役立てられるのではないかとも考えています。
まだまだ至らない部分もあるかと思いますが、将来を見据えた支援を提供していける事業所を目指して、スタッフ一同精進していきたいと考えています!
という訳で今回は目で見て分かるスケジュールの話でした!
次回のコラムも乞うご期待!です🤗